2011年度事業開始にあたり [Apr 1, 2011]

この度の東日本大地震で亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された皆さま、ご関係者の方々に心からお見舞い申し上げます。

本日で日本国内観測史上最大となる大震災から、3週間が経過しました。
大地震、大津波、そして原子力発電所事故など、未だ被害の大きさや深刻さの全貌は誰にも見えていません。

しかしながら、この3週間のうちで明確になったことがあります。

それは、日本人の意識が覚醒し、価値観が大きく変化したのではないか、という社会的な気づきの萌芽です。

いま、多くの人々の生き方や働き方が大きく変わり、日本の産業や経済、政治についても大きく変容を遂げようとしています。言うまでもなく、それは今までのデザインのありかたが、新たな局面を迎えているということに他なりません。

同時に、今回の震災によって、日本は課題先進国として世界中からさらに大きな関心を集めています。そして、この課題に立ち向かう姿は、世界中から注目を集めています。

課題の発見、そして解決こそが、デザインの本質です。この状況下だからこそ、デザインの有用性を発揮していかなければなりません。

わたしたちは未曾有の災害下における社会の構成員の一人として、被災地域の産業の再生と新たな創造をデザインを通して支援いたします。そのために、グッドデザイン賞だけではなく、東京ミッドタウン・デザインハブやインターナショナル・デザイン・リエゾンセンターの活動などを通して、またデザイン関連機関のネットワークとともに、以下の3つを基軸に今年度の事業を推進します。

  1. 日本のデザイン振興を推進する立場から、被災地域のデザイナー・企業への支援を行います。また復興を支援しようとするデザイナーの活動に積極的に協力します。
  2. デザインを通じて被災地域の産業復興、再生への支援と創業に向けた活動を担います。
  3. 新たな常識、社会価値、そして個々人に芽生えた従来とは異なる価値観を探求し、これを具現化しようとするデザインを推進します。

わたしたちは、2011年度に公益財団法人への移行を予定しております。この活動を契機に、更に広く社会に資する活動に注力してまいります。

“Design for Japan.”

デザインによる日本の復興への道を、皆さまと共に歩みたいと思います。

2011年4月1日
公益財団法人日本デザイン振興会
理事長 飯塚和憲

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